【無期雇用転換制度③】必要な準備~無期雇用社員の就業規則を作成する前に~

 現在この無期転換制度についての説明会や対策セミナーが行われています。
多くの企業様にとっての懸念は「無期化されること」つまり定年まで雇用しつづける義務が
発生することでしょう。そういった背景を受け、開催されているセミナーの内容は
法的対応、つまりリスク回避をテーマにとりあげた内容が多いように見受けられます。
しかしながら、企業の規模や人事部機能の充実度によっては、その前にやらなくてはならないことが
あるのではないかと思います。


1.雇用形態別の役割の整理

 既に人事制度がしっかりと整えられており、雇用形態別の社内における役割や待遇が整備されている企業様は
読み飛ばしていただければと思いますが、中には次のような状況の企業様もいらっしゃるのではないでしょうか。

 ・正社員以外に有期契約の契約社員やアルバイトがいるが、就業規則は正社員のものしかない。
 ・正社員でも契約社員でもやっている仕事内容が変わらない。
 ・正社員、契約社員、アルバイトなどの雇用形態と待遇の違いについて従業員へ論理的に説明できない。

 もしもこれらに一つでも当てはまるようであれば、まずは自社における雇用形態についての整備を行わないことには、
新たに追加される雇用区分である「無期雇用社員」の位置づけを明確にすることができません。
 多くの企業様では雇用形態により待遇も異なるケースが多いかと思いますが、同一労働同一賃金に向けての
議論もすすむなか、あいまいな雇用管理は労務問題を生じさせる原因となりますし、何より働く従業員の方の
納得感に欠けてしまいます。
 この機会に社内における雇用形態とその役割について整理をおこなってください。

 【雇用形態別の役割整理の例】
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2.雇用形態別の就業規則の整備

 次に適用する就業規則の整備を行います。既に雇用形態別に就業規則を整備されている企業様も多いと思いますが、
作成時期が異なっていることなどから定められている条項の有無や内容に違いがあるケースも多く見受けられます。
就業規則の体裁が雇用形態により異なる場合、作成の元としているフォーマットが異なることが考えられますので
一度項目ごとに内容を比較してみることをお勧めします。
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 項目ごとに比較していくと、待遇のが異なる項目がはっきり分かると思います。この待遇が異なる理由は
・社内における役割の違い
・有期契約が無期契約か
いずれかに該当するものでなければ、不合理と考えられてしまう可能性がありますのでご注意ください。


 【雇用形態別の待遇の違いの整理の例】
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